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インドの電車 1 [インドの乗り物]

イギリス人がインドに残したもので、最も役に立っているのが、列車である。

インドは列車が各都市間を綿密に走っており、本数も多く、夜行列車なんかも大量にあるので、電車だけで非常にたくさんの街を回ることが出来ます。
料金も、異常に安く、2等車だと13時間寝台列車に乗っても、たったの400ルピー弱(1000円)くらいのもんです。
もちろん、インド人の庶民も長距離移動の足として、バンバン使っています。

そんな便利な列車ですが、「インドに便利なモノはない」というわけで、さまざまな困難が待ち受けています。

1. チケットを獲るのがものすごく大変
 別に予約がいっぱいで取れないわけじゃなく、純粋に窓口で切符を買うのが大変なのです。
 例によって例のごとく、インド人はまともに働かないので、一人一人のチケット発行に異様に時間がかかります。しかーも、チケットが欲しいインド人は山ほど居るので、列は伸びる伸びる。

 主要な駅には【外国人専用窓口】があるのですが、これはインド人から見れば、カモが次々やってくる、大チャンスゾーンみたいなもんだから、窓口に続く道は嘘つきインド人の巣窟です。

「その窓口は今日はおやすみだ」(うちのぼったくり代理店に来い)
「その街は今日は大雨で電車が止まっている。」(うちの会社のぼったくりバスに乗れ)
「その駅は明日日曜だから休みだ」(それはないだろう。。。

こんなのに囲まれながら1時間くらい並んで、やっとチケットが取れるわけです。
ちなみに、ホテルや旅行代理店で取ろうとすると、それなりの確率でぼったくられます。
旅の途中で会った友人が、値段のところを黒く塗りつぶされたチケットをもらってました。

2. 電車が時間を守らない
 時間通り来ません。時間通り着きません。3時間くらい、平気で遅れます。まあ、始めから時間通り着くなんて思ってなければ、どおってことないです。
 しかし、ある路線では、切符に書いてある出発時間より5分早く出発したのにはたじろぎました。やはりインドは伊達じゃない。

3. 駅の名前がわからない
 乗ったら乗ったで、車内放送というモノが全くないので、一体どこで降りていいのかが全く分かりません。
 駅に看板はあるのですが、ヒンドゥー語のモノが多いし、だいいち窓が汚れすぎていて外が見えません。
 到着時間から予測しようにも、時間は守られていない。
 回りのインド人に聞くしかないのですが、かなりの確率で分かってない奴が居るので、必ず3人には聞かないといけません。ああめんど。

 こんな事が原因で、電車でも酷い目に遭わされました。次回に続く。


 カルカッタ駅。人が大量に地面に落ちている。
 多くの人が、自分の身体よりでかい荷物を背負っている。
 そして、なぜか、ほとんどの人が、獲物を狙う虎の眼をしている。


インドの電車 2 ~ I can fly! [インドの乗り物]

11kgのバックパックを背負い、2kgのトートバックを肩からぶらさげ、やってきたのは、ガヤーの駅。

次なる目的地、バラナシへは電車で3時間。
前回、切符に書いてあるより5分早く発車した電車に度肝を抜かれたため、今回は出発の45分前にやってきて、準備万端。
乗る電車は3番線、電光掲示板で確認。万全である。

とはいえ、インドでは電光掲示板すら信じていいか微妙なとこなので、近くのおっさんに切符を見せて再確認。
「ああ、これなら、この列車だよ。もう来てるね。」
たしかに、入り口から一番近いプラットフォームに電車が来ている。
しかし、3番線なのに、なんで一番手前なのだろう?
他のインド人に確認したところ、やはりこれのようなので、駅弁(カレー)を買って乗り込む。

あ。私の席にインド人が。。。ちなみに、コレはインドでは日常茶飯事である。
どかすための交渉を始めるが、どうも様子がおかしい。っていうか、相手の切符の席番あってるし。
っていうか、私、乗る列車間違ってる?

辺りを見回して、一番信頼が置けそうな人間を。。。あ、ライフルを持った軍人が!

「すいません。。。この切符なんですけど、この列車ですか。。。」
「・・・・。」
無言で切符を手に取り、何事かを考える軍人。
ちょっとまてよ。早く答えろよ。。。って、おい。。

完全手動であり、誰も閉めない入り口のドアの向こうの景色がゆっくりと動きはじめた。

「ちょ、ちょっと。。。」「・・・・。」

だんだんと加速が。。

「・・・・。」
軍人の後ろのインド人が切符をのぞき見て、一言
「これ、違うって」

まだ、プラットフォームの中。
電車の速度は、駆け足より遅い。。。。死にはしない。

手に持っていたカレー駅弁を地面に投げ捨て、軍人から切符をひったくり、そのドアの向こうへ!
I can fly !

意外とすんなりと着地をした自分に一瞬驚いた刹那、背中に背負った11kgのバックパックから、強烈な左側への力が。。。

慣性の法則。

思いっきり、左側にぶったおされる私。
でかい荷物の外人が飛び出てきたので、やたら集まるインド人たち。

この状況でのもりぞおさんの行動。
・トートバックから金目の物が飛び出ていないか確認。
・回りに荷物が飛び散っていないか確認。
・ポケットに財布が入っているか確認。
・回りのインド人が何をしているか確認。

自分でも、感心するくらいに冷静に、インド人に対する警戒態勢をMAXにしている。
優しく声をかけてくれて、手を取って起こしてくれるインド人にも、ポケットに手を伸ばさないか、荷物を触らないかと気にしながら「さんきゅー。さんきゅー。」と気のないお礼。
「だいじょうぶだから」とさっさと階段の方に歩いていき、目的の3番ホームを目指したのでした。

階段を上るもりぞおさんのあとに点々と落ちる血痕。
結構洒落にならない流血してるんですけど。。

ちなみに、この32時間後に、ガンジスにて沐浴。
インド人より、インドの雑菌にもうちっと気を配れよと、過去の自分に突っ込みを入れたい今日この頃です。


インディアン航空 [インドの乗り物]

「かわいそうなもりぞおさん」の話にあったように、今回のインド旅行は、そもそも行く予定だった「タイ-ラオス」旅行のマイレージ無料航空券を使い回しています。
一応、期間だけでなく、区間も変更可能だったのですが、ノースウェスト航空の場合、日本-タイが20000マイルなのに対し、日本-インドは100000マイルもかかります。
(ちなみに、NWがインド嫌いなわけではなく、日本やタイが「東アジア」にカテゴライズされているのに対し、インドが「インド地域」にカテゴライズされているからである)

仕方がないので、「日本-タイ」はそのままに、「タイ-インド」だけ、どっかで買おうと言うことになりました。

こんな航空券、普通の日本の旅行会社では買えないので、頼りはインターネットです。
適当に英語の格安航空券のページを探して検索をかけてみるのですが、意外と高い。
日本円にすると5万円以上がざらです。ちなみに、航空会社はタイ航空やエアー・インディア。

しばらく探していると、日本語のHPに出会いました。
どうやら、タイで日本人が営業している旅行会社のHPみたいです。
ここの価格が、なんと4.2万円!安い!

あまりに安いので気になって、エアー・インディアのHPにその便があるかどうか確認しに行きました。

・・・ないよ。

おかしい。。あやしい。。と、いうことで、その旅行会社にメールで、質問してみました。

「エアー・インディアとインディアンエアーはチガイマスから」

ややこしい!

インディアンエアーで検索してみると、なかなか素敵な評判の航空会社であることが分かります。

「何も言わずに5時間待たされたあげく、今日のフライトがないことを告げられた。」
「散々文句を言って、ホテルの部屋を取ってもらったが、翌日17時までなんの連絡もなく放置された」
10回乗って、平均5時間遅れた

まあ、安いに超したことはないので、速攻で予約。でも、24時間くらいなら遅れても良いように日程に余裕を持たせる大人の私。
まあ、「コレなら心配あるめえ」、と大船に乗った気持ちになったのですが、届いたチケットを見て、船底に穴がないかを必死で探りたい気分になりました。

はじめて見たよ。手書きの航空券。。。

行きも帰りも、無事に時間通り飛んだからいいんですけどね。


力車(リキシャー)いろいろ [インドの乗り物]

日本で観光客が乗る乗り物というと、電車、タクシー、バス、飛行機くらいのものです。
インドでは、それ以外にもいろんな乗り物があります。

リキシャー(人力車)
その名の通り、人力車。
観光客が乗った大八車を、インド人が引っ張ります。
スピードは、歩くのとそれほど変わらず、大きな道路はわたれない。車や牛などに道をふさがれると立ち往生する。
昔から思っていたのですが、この乗り物の非効率さは、他の追随を全く許さない確固たるものだと思う。


サイクルリキシャー(自転車リキシャー)
自転車につながれた大八車。
町中を移動するには、小回りがきいてなかなか便利。
小さな町から大きな町まで、いろんなところにたくさんいる。


ちなみに、この写真を撮ったあと、モデル料5ルピーを請求される。

ぼったくりが多く、「10(ten)?」 「OK!」などという交渉をすると、目的地近くになると「$10!」などと言ってくる。
ただ、所詮自転車なので、そういう生意気を言ってきた時は、さっさと大八車から飛び降りてしまえばOK。

文句を言ってきたら、10ルピー札をひらひらさせて、
「Do you want?」 (欲しい?)
などと言えば、舌打ちしながら金をひったくって、どっかに行くので無問題。

また、運転手が道がわからないと、町に一つ二つある、サイクルリキシャーマンのたまり場に行って道を聞いたりする。
もりぞおさんが乗ったサイクルリキシャーマンが、このたまり場に行った時に、何でか他のリキシャーマンと口論を始め、棒で殴られていた。
明らかにアレなので、降りたら、まあ、乗っていけという。
乗ってみたら、鼻血を流しながら30分ほど走ってくれた。いい根性している。


オートリキシャー(オート三輪)
私が行った町では、主力の乗り物。
ほんまもんのタクシーよりもこっちの方が多い。



自分でオート三輪を持っている運転手は少ないらしく、オート三輪のオーナーから数人共同で1日いくらで借りている模様。
つまり、客を取らなきゃ赤字になるので、競争は熾烈を極める。よって、観光地や駅の近くでは、ぎゃんぎゃん声をかけてくる。

こんな奴らにいちいちつきあってると体力が持たないので、もりぞうさんは後半こうやって乗ってました。

乗ろうと思った時に、一番近くにいる運転手に声をかけて、値段を聞く。
「いくら?」「40ルピー」
この時点で、運転手は私を「捕まえた」モードに入る。外国人旅行客は彼らにとってゴールデンハンマーである。

値段を聞いて、「OK,OK」といいながら、他のオート三輪に乗る。
席について、値段を聞くと、最初の運転手がモーレツに怒りながら、「なんでそっち乗るんだよ!?」と怒鳴ってくる。
シカトして、今乗ってる車の運転手に値段を聞く。
「いくら?」「40ルピー」

値段を聞いた後、
「この人、40ルピーって言ってるよ。それより安かったら、そっち乗るよ」
と、最初の運転手にけしかけてみる。

こうすると、後は勝手に二人の運転手がけんかしながら、適正価格まで値段を下げてくれるわけです。らくちん。
下がるとこまで下がったら、にこにこしながら、サンキューって言って乗ればいいわけです。
インド人をまじめに相手してたら体力持たないから。


これらの、リキシャーのどれにも言えることなのですが、外国人観光客は必ず現地人より高い値段を取られます。
まあ、これは決まりなのでしょうがないのですが、運転手もしたたかな物で、外国人観光客が乗りそうだったら、例え今インド人の客が乗っていようとも、無理矢理おろして、観光客を乗っけます。

年老いた母親と、やせ細った子供がおろされた後にどっかりと腰を下ろすのはちょっぴり気が引けるのですが、これが資本主義という物です。
日本的資本主義ではあり得ないですけどね。
日本の顧客へのサービスレベルの高さは、世界に誇れると思う。
そしてインドの・・・(毎回言っているので、以下略)


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